上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--.--.-- -- l スポンサー広告 l top ▲





   第5話 ~花火~


遠くから花火の音が聞こえるが、結局俺は出かけることなく家の中で過ごしていた。
気が乗らない。こういう時は自宅にいる方がいい。

なのに・・・

 「何でまた飲み物がねーんだよ!俺は作者じゃねーぞ!あいつはいつもいつも飲み物がないってコンビニに行くが
 俺はちゃんと帰宅前に買ってきてる筈なのに・・・作者の陰謀か そうなんだな?」
などと言い訳をしながらコンビニに向かう為に家を出た。

ら、そこに
 「・・・夏樹さん・・・?」
そこには、浴衣姿の夏樹さんが立っていた。
  「! 裕也さん!」
 「そんな所で何してるの?用があるなら呼んでくれればよかったのに」
  「花火を見てみたいなって思ってたんですけど、道が分からなくて・・・それで!ここにいたら裕也さんが出てきてくれそうな
  気がして・・・」
 「・・・そっか(もしかして、待っていてくれたのかな・・・?)」
 「よし!じゃぁ案内してあげるよ それで、一緒に花火見ようか」
この時の俺は、多分笑顔だったと思う。なぜか、彼女はここで俺をずっと待っていてくれたって確信があったからだ。
  「いい・・・んですか?」
 「うん。行こう」
俺たちは花火がよく見える場所に移動しようと、歩き出した。


海を見渡せる小高い丘の上。姉さんのお墓のある場所。実はここは誰も知らない花火大会のベストスポットなのである。
そこに二人して座って、さっき夜店で買ったラムネを飲みながら花火を眺める。

 「そういえば、さっき花火を『見てみたい』って言ってたけど、見たこと無かったの?」
俺はさっき気になったことを聞いてみた。
  「はい・・・ちゃんと見たことって一度も無くて だから今日裕也さんと見れるのがとても嬉しくて」
 「そっか・・・なら、目に焼き付けておかないとね!」
  「はい!」
この時の彼女の笑顔は、とてもとても可愛かった。




やがて花火も終わり、二人して帰り道を歩いていると
  「お、裕也じゃん お前やっぱり見に行ってたな?」
 「ん?ああ、まぁちょっと色々あってね」
人見知りなのか夏樹さんは俺の後ろに半ば隠れるように移動した。
  「色々ってなんだよ?せっかく誘ったのに来ないんだもんなー
  ま、いいや 俺らこの後飲みに行くんだけどさ お前も来る?」
 「いや、遠慮しとくよ また今度な」
  「お、こいつから今度は行く的な返答を貰えるとは わーった 今度は絶対だからな」
 「覚えとくよ んじゃな」
  「ああ、またな」
雅たちと別れ、歩き出した
 「夏樹さんって人見知りするの?」
  「え?」
 「さっき雅達が来たときに隠れるみたいに後ろに移動したからさ」
  「・・・はい」
 「そっかー ま、そのうち慣れるよ 人付き合いなんてさ」
  「・・・。」



  「あの、じゃぁ私こっちなので。今日はありがとうございました」
 「送っていくよ」
  「いえそんな、悪いんで・・・ここで・・・」
 「そう・・・?分かった じゃあまたね・・・あ、そうだ また時間作れるかな?今度はもうちょっと遠くまで遊びに行こうよ
 もちろん、夏樹さんがよければ、だけど・・・」
  「・・・。」
 「夏樹さん?」
  「あ、はい!・・・じゃあ大丈夫そうならまた伺いますね・・・」
 「ん、分かった 待ってるね それじゃ」
  「また・・・」

そうして、お互いの家に向かって歩いていった。






スポンサーサイト
2010.09.16 Thu l 過ぎ行く夏と・・・ l COM(0) TB(0) l top ▲

コメント

コメントの投稿












       

トラックバック

トラックバックURL
→http://plutoagain.blog61.fc2.com/tb.php/15-03002636
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。